帰り道。
「なんでマネージャーやりたいんだ。」
俊は単刀直入に聞いてきた。
「そっそれは…」
いきなりだったから戸惑って噛んでしまった。
「それはなに？」
「それは、私も部活に入りたいなぁって。」
そう。
中学校から何もしていなかったから、部活に入りたいって思っただけ。
興味本位だし。
たまたまそこに『マネージャー募集』のポスターがあっただけ。
「ほんとにそれだけ？」
「うん。」
「野球部に好きな奴がいるとかってわけじゃなくて?」
「うん。野球部の人も知らないし。」
「そうか。それなら兄貴次第だ。」
「はい。」
そのまま家に帰った。
