あぁ。

やっぱ心配だ。



プルルルル…



「柚希なんだ?また。」



「心配すぎて資料が頭に入らねぇ。

つことでこれから昇んちに行く。」



「はぁー?

意味わかんねぇ。」



「じゃぁこれから行く。」



「ハァー。

分かったよ。

気を付けて来いよ。」



プチっ。



よし昇んちに行くか。



ガチャ



「柚希様、どこに行かれるのですか?」



玄関を開けた瞬間に

有馬に見つかるとは…

ついてねぇな。俺。

有馬とは俺の家で働いている

執事のこと。



「昇ん家に行くだけだ。」



「昇様のところですか。

では、お送りいたしますので

お車にお乗りください。」



チッ。

なんで俺と由依華の家の前に

こいつがいんだよ。