ちょうど、晴氷が見下ろせるようになった。 サラサラの髪がそこにある。 不意に、手が伸びていた。 「…ん?」 晴氷は目だけを俺に向けてきた。 そんな姿がたまらなく可愛い。 俺の手は、晴氷の髪をすくっていた。 「あぁ…いや、つい、さ。」 俺が少し手を動かすと、晴氷の髪はスルッと落ちた。 すると晴氷は、クスリと笑った。 「ついって…なにそれ。」