「帰ろっか。」 「うん。」 俺らはまた、強く降る雨の中を歩き出した。 帰るまでに晴氷は、存分に変なことを言っていたが。 「…そうだ、今度は虹の真下に行こうね。」 「んー…暇だったら。」 「いや、行こうね。」 「夏休みな。」 「よっし。」 小さくガッツポーズをした彼女が、 とても可愛く見えた。 奇行ばかりなのは変わらないが。