「こんにちは。」
下からは、皆が挨拶する声が聞こえてくる。
誰か、来たんだ~。
かんかん
階段に上る音が聞こえる。
二階に上がってるんだ。
「よぉ!冬馬・一月・・・・だれだ、その女?」
こいつ、斜め後ろの席の男・・・。
えっと、確か・・・笹倉 慶太だぁ~。
ひゃ~、イケメンだね~。
でも、だれだその女?は、ないでしょー。
転入生の顔も名前も覚えきれないなんて・・・バカだね。
「・・・・神流。春川神流!転入生の顔くらい覚えたら?」
「あぁ?」
あら、きれた?
「女だからって、殴らねえと思うか?」
ぴっき
女を殴る、男は最低ってよく言われた。
こいつ・・・・よく軽々しく殴るなんて・・・言葉にしやがって。
もし、こいつが天のチームに居たら・・・コンクリート詰めするね(笑)
「女をなぐたっら、その時は私があんたを殴るよ?」
「殴れるならな?」
ぶん
慶太に拳をあげる。
でも、もちろん顔の目の前でストップ。
「お前なんて、いつでも殴れるから。」
っは\(゜ロ\)(/ロ゜)/
おとなしくしなければならないのに!
こんな事しては・・・いけないじゃないか自分
「うはっはっは・・・お前って、面白いな。」
そこ、笑うところ?
普通 調子のんなや~! とかじゃないの?
慶太の方が面白い・・・。
慶太side
「うはっはっは・・・お前って面白いな。」
・・・・・笑ってすましてるけど。
こいつ・・・・・喧嘩慣れしてる気がする。
大の男にビビらないところや・・・・あのパンチ、見えなかった。
俺でさえ、分からなかった。
こいつには、警戒してた方が。
「布団が吹っ飛んだ?」
・・・・・・いきなり、おやじギャグ?
こいつって、よくわかんねえ。
謎めいた女・・・・。
次の日
今、教室に向かってま~す。
めちゃくちゃ、足が痛いんですけどぉ~。
まぁ、いいや。怪我したものは怪我したもので仕方がないし。
「おい!春川~!資料室から今日の数学で使う資料を持ってこい。」
数学の先生が、教室に入ろうとした瞬間廊下の向こう側から数学の先生が私に呼びかける。
資料室から・・・・もってこいだと?
この足なのに!?動かせる気ですか。
反論をしようとしたけど、めんどいのであきらめることにした。
とことこ
まだ、来たばっかりで場所が分からず迷子になりながらも資料室に無事着く音に成功した。
がら~
ドアを開け、中に入ろうとしたとき。
どん
二日連続押されました。
押すだけじゃすまないのか、ドアを勢いよく閉め鍵を掛けた。
あの、出れないんですけど?
えっと・・・資料室からでれないんですけどぉ?
「この中で、冬馬君に近づいたこと反省しとけ!」
「昨日、階段から落としただけじゃ腹の虫が収まらないから!もっと、いじめてやる。」
「ふん!」
なに、鼻で笑ってんだよ!
冬馬君が近づかないで・・・・お前に言われることじゃないしこのくそやろ。
・・・・・女の、嫉妬は怖い。
「放課後になったら出してあげるぅ。」
放課後になる前にでますぅ~!
自分の力で、ね♪
ドアの外から物音がなくなった事を確認したら。
数学で使う資料を取る。
怪我してない足で、ドアを突き破ろう。
ふぅ~
どん
大きな音が廊下に響く。
よし、行こう!
がっら~
教室入る。
「なんであの女が!」
一人の女が、こっちを驚いた顔で見てくる。
そりゃ~、おどろくよね。閉じ込めた人が出てくるなんて。
このクラス女二人組が、私の机にいろいろと落書きをしていた。
それと、私の机の中に入れられたものがぐちゃぐちゃにされていた。
この、女~。
階段から落としたのも、資料室に閉じ込めたのも・・・あんた達だったんだ?
今ちょうど、誰もいないし。
脅しときますか。
「おい、お前たち?こんな事していいのぉ~?冬馬君たちに行っていいのぉ~?」
ぶりっこ口調で挑発するような言い方で言う。
「っち、行こう。舞!」
「うん、もう行こう!ばれたらやばいし。」
女たちが、急いで教室から出ていく。
ふん!むかつくやろう。
自分の席に座り、机に目を向ける。
何、この落書き?
ぶ~す 地味子が! このくそやろう!
このくそやろうは、こっちのせりふじゃぁ~!
まぁ、気にするだけ無駄だだから気にしないどこう。
下に無残にむちゃくちゃにされた、ものを手に取り引き出しに入れる。
あれ?
ブレスレットがない・・・。
天の皆と揃えた、ブレスレットがない?
ブレスレットには
天 13代目総長 黒龍
って書いてるんですけど・・・・・。
やばいやばい!もしかして、あいつらが盗ったとか?
その、ブレスレットが冬馬たちに渡れば・・・・・。
ぴ~ん~ち~!
そっこ~で、あいつたち見つけよう!
走って、あいつらを追いかけたけど・・・足が痛くてまともに走れなかった。
もぅ・・・どうしよう。
なんで、私がこんなことにならないといけないのよ。
脚も痛い、閉じ込められる、ものを取られる・・・
ふざけすぎ!
‘!’
そうだ、放送室に行こう!
がちゃん
思い切り、ドアを開け放送室の電源を付けマイクに近づいた。
「いじめこちゃんへの連絡です。
いじめこちゃん、ふざけんなよ?ブレスレットを持って放送室に来てください・・・じゃなきゃ、・・・・言いますよ?」
ぷっち
電源を切って、椅子に座る。
がっちゃん
お、予想より早かったな~・・・。
「おい、ブレスレット返せよ。」
この、女たちの手にあったブレスレットを無理矢理奪い取る。
「ちょっと!あんたが何で‘天’のブレスレット持ってんのよ!私天に彼氏がいるから今度、今日の事言いふらしてやる。」
え・・・・誰の彼女さん?
「私はね、天の総長の黒龍の彼女なの。」
もう一人の女の子も言い始めた。
「っぷ・・・・・。」
ちょっと、私この人の彼氏になった覚えはない。
私、女だし。
くっすっくっす
腹が痛い・・・・・笑いをこらえすぎて腹が痛い。
「とにかく、今日の事冬馬さんたちに言ったらだめよ。」
「は~い。」
私は軽い返事をする。
女たちは急ぎ足で、放送室から出って行った