高架線。


小田急。


電車の陰と追い駆けっこ。


足元の草が土手側より繁みを増しているから


掻き分けての追い駆けっこ。


絶対抜ける筈は無いのに


抜けると信じまた走る。


でも、電車に勝ちたい訳じゃなく


草の匂いや掻き分ける感触


走る自分や追い駆けて来る自分の影


自分を軸に


電車の陰を追う自分を追う自分の影。


ぐるぐるぐるぐる。


そんなものを


純粋に楽しんでいた。