ふわふわ


ふわふわ


白っぱしい灰色。


それが、私の、狛江時代のイメ−ジ。




閑静な住宅街のせいか


どこか冷たく


どこかモダンな


都会の独特な雰囲気も合わせ持つ


心地好い冷たさだった。







小学校入学の時に、狛江の隣


和泉多摩川に引っ越した。


両親の事が有るので


家に帰りたく無い時は


多摩川の土手をぷらぷら歩いたりもした。


まだ『逃避術』が分かっていなかったのでね。


水面のキラキラを見ると


まるで万華鏡の中をさ迷っているかの様で


映るもの、感じるもの、聞こえるもの


具体的では無い


『感覚』にひたすら慰められていた。