私の名前は小田桐蓮実(おたぎりはすみ)
小学4年生。小さな頃から小児喘息でずっと入院している…
咳をすれば『バイキン』といじめられ、大好きなバレエだって、休んでばかりだからプリマになれず辛いことばかり…
入院ばかりで退屈だし、ゲームだって飽き飽きだし、毎日がつまらない…
そう思ってた時だった
「お邪魔するよ」
私を診てくれるおじ様が入って来た
「これ、俺の息子の夕泰。ヒマしてるだろうから、蓮実ちゃん、こいつと遊んでくれる?」
私は入院ばかりしているから、他の子とは違う…
すぐにおじ様の言っている意味が理解できた
私がヒマしてるから、おじ様がわざわざ息子さんを連れてきたんだって
子供扱いして…
「どうも…蓮実ちゃん?」
私は高校生の男の人に知り合いなんていないから、現れたその人がとても大人に見えて、すごく怖かった
二人で黙り込んでしまう
学校の制服…
学校帰りなのかな?でも早過ぎる
「学校、サボリ?」
「え?まさか…テスト期間は早いんだよ」
「テスト期間?」
「そう、中学校からテストは決まった時期にまとめてやるんだよ」