「もしもし?」

「あ、アニキ?俺!」

俺がかけた相手は1番上のアニキ。10歳の離れたアニキで、スゲー可愛がってもらった。そして見合い結婚だ…

「おお!夕泰(ゆうだい)どうした?」

「俺、かなり強引な見合いをさせられることになったんだけど…」

「ああ…桐蔭グループのお嬢さんだろ?あはは、諦めろ夕泰!お前は結婚させられるぞ」

「なんで!?」

「親父同士が親友なんだよ。もう決まってる事だ!1番歳の近いお前らが結婚する事になってる」

…そ、そんな、じゃあ、見合いって形だけかよ…

「でもお前はラッキーだぞ!相手は相当美人だ」

「何で知ってるんだよ…」

「病気で子供の時から長いこと、うちに入院してたんだよ。もう完治したけど、当時から可愛かったから、今は1番いい時期だろ。なんせ、ハタチだって言うし」

しらねーよ、そんなの…

「しかも、生まれたときからお前と結婚するって言われてきたらしいから、純粋で従順だろうし…」

「…アニキは見合い結婚で満足してる?」

「え?俺?俺は、見合いの様で見合いじゃねーからな〜」

「え?それってどういう意味?」