「先生さー、本当に付き合ってないなら小田切さんと付き合うべきだよ!あんな人滅多にいないよ!」

「…はあ、そうだな〜」

「先生っていくつ?」

「27…」

「ほらー!今つきあっちゃえば、30には結婚できるよ!」

「ああ、そうだな」

でもそうしたら小田切は21…

若すぎる選択じゃないか?



俺は毎日小田切の事で頭を悩まされていた…

彼女はあれから一度も姿を現さなかった…

連絡もなかった…


小田切…元気にしてるのか?




そんなある日、親父から連絡があった…

「元気か?」

「うん。なんだよ、珍しい…」

「次の日曜、お前見合い決定!」

「………はー!?何だよ、突然!!絶対行かない!」

「カッカッカッ!来なかったら次に先方に会うのは結納だぞ〜」

「オイコラ!タヌキ!ちょっと待て!勝手過ぎるぞ!」

「大丈夫だ!相手は美人だから、お前も気に入る!じゃ!10時に迎えに行くからな」

ブツッ

か、勝手すぎる…

忘れてた…俺には婚約者がいたんだ…しかも本当だった…小田切が言った通り…

俺は思わず携帯から名前を呼び出し、発信した