カフェラテのプルタブを開けると、ふわりとコーヒーの香りが鼻腔をくすぐった。

口に含むと、大人の苦味とミルクや砂糖の優しい甘みが広がった。

一息ついて、缶を先輩に手渡した。

「美味しいです、御馳走様でした」

「ん」


カフェラテを受け取った滝先輩は、なに食わぬ顔で飲み口に口をつけた。

(これ、間接キスになるんだよね・・・)


私は顔に熱が帯びていくのを感じて、そっと俯いた。