涙でぼやける私の視界に写ってる文字はなんだか分からなかった。




それでも必死に読もうとすると





「俺のケー番とメアド」




神谷くんがボソッと言った。




「何かあればそこに連絡して?」




......どこまで優しいんだろ...この人は...





「うんっ..」





頷く私を確認すると神谷くんは立ち上がって



「落ち着いたら教室戻ってきてね。


俺....そろそろ行くから」




手を振って教室へと戻っていった。





...私....



がんばってみようかな....




神谷くんのおかげでそんなことを思えるようになった私。



こんなことくらいで落ち込んでちゃいけない!




涙を拭いて立ち上がる。




誰が私をいじめてるなんて分からないけど...

これからも続くような気がする。




だから....




そんな汚い人に負けないようにしよう。




私は教室に向かって歩きだした..───