そりゃあ、夏香は学校一の美少女ですから。 こんな子に泣いて頼み事されたら、いくら九条先輩だって放っておくはずがない。 「食堂、一緒に来てくれる?」 「もちろん!」 夏香の顔に、もう悲しみの表情はない。 先輩の狙いは、おそらく夏香。 夏香もまんざらじゃなさそうだし… 合流したら、私はすぐに席を外すことにしよう。 …たぶん邪魔だし。 私たちは食堂に向かった。