反射的に下がろうとするが、 「…っ」 腕をつかむ先輩の手が、それを許してくれない。 まるでイタズラを企むような笑みで私を見下ろす。 「夏香ちゃん連れて、 昼休み食堂に来い。」 「………は?」 夏香を連れて、食堂に来い…? 「え、あの…」 「何だよ…命の恩人の言うことが聞けねえの?」 な…! 「わかり、ました…。」 私の言葉に、先輩は満足したようにニッと笑う。