わけもわからず、 私はなぜか、九条先輩と呼ばれていた男に手を引っ張られて行った。 あ… すごい、赤髪… この人、もしかして… 「ハア、ハア…」 私を引っ張っていた彼の足がようやく止まる。 気がつくと、学校が既に目の前に…。 「…。」 結構もの凄いスピードで走ってきたのに、 彼は息切れ一つしてない。 そのまま肩で息をしている私を振り返った。