学校に着いたものの…


桜は咲いていなかった。


「本当に咲いてない…」


香菜がブルブルと肩をふるわしている。


「香菜があんな話するからじゃん。しかも、何かこの木動いてるし」


桜の木は、少しだけだけど動いていた。


「香菜、あんた1人でしなさいよ」


「なんで!?」


なんでって、もともと香菜が悪いんじゃん…


「私、まだ力戻ってないんだよね。力が戻るまで一週間かかるの!だから、この一週間ずっと香菜1人で退治してね~」