ガラッ


入ってきたのは、仁だった。


「仁さん」


「美菜-ミナ-」


美菜は、叔母さんの名前。


「仁さん、分かったんですね」


「あぁ」


「何が分かったの?」


私は、首を傾げた。


「俺は、俺を刺した妖の顔を見た。それがこいつだ」


仁が出した紙には、昔に仁が退治した氷畧-ヒョウリャク-のいう妖だった。


10個ある舌に、筋肉が沢山あり、殴られると重傷になると言われている。