「ほらよ」


健斗は、私の生徒手帳を私の手の平に乗せて、どこかへ行った。


生徒手帳を開き、お母さんとお父さんの形見の指輪を出した。


お母さん…お父さん…


私は、指輪を大切に生徒手帳にしまった。


たった1つだけの形見だから、大切に大切にしまったんだ。