「まあ、それもそうだね。加奈ちゃん達がデートするからそれを覗きにいくぞーなんて先に言ってたら、連れて来れてなかったかもね」

「おいおい」

と、うんうんうなずいて納得している悠里に噛みつく。

調査中の探偵気取りなのか、興味もないくせに持っているスポーツ雑誌を取り上げてやった。

「僕が来なかったなんて、なんでそんなこと言えるんだよ」

「じゃあ、最初に全部話してたら、ここまでこんなにすんなり来てた?」

「いやそれは……」

「ほーらそーら見たことか。やっぱり麻里亜さんの判断は正しかったね、うん」

「~~っ」