「行こっか」


そして今日もいつもと
変わらず2人並んで帰る。


端から見たらいつもの
憧れのカップルと言われる2人。



でも俺は気付いていた。


いつも通りに見えてそうじゃない。


いつもと同じ2人の間のわずかな距離が
少し重い空気をしていることを。



たぶん…穂乃香も
気づいてるんじゃないかな?



でもあえて触れない、
不思議な気持ちになる俺ら。


もしも…触れてしまったら
何か壊れてしまいそうで
俺は言い出せなかった。