横峰が声をかけてくれなかったら
俺はあの輪から抜け出せないまま
だったかもしらない。


「あ、ありがと…」


「んー礼を言われることはしてないから!
俺はあの姉ちゃんに頼まれたから
お前を呼びに来ただけ」



横峰が指した先に穂乃香が居た。


「まぁ、とにかく助かった。ありがとう!」


そう言って俺は穂乃香の元へ
駆け寄ろうとした。


「おーい!!」


さっきまで隣に居た横峰に
大きな声で呼ばれた俺は振り返った。



「俺、横峰和!
高校受かったらよろしくなー…」


「…おぅ!」