「その頃はまだ、この中庭は無かったんだ。

病院の南側は何も無い広い庭だった。

僕らは毎日太陽をさんさんと浴びて元気良く、すくすくと育ったんだ。

みんなに愛されてね」



「みんな五郎ちゃんの事を知っていたんだね」


ハクモクレンは大きくうなずきました。


そして久しぶりに名前で呼ばれて嬉しくなりました。