「この病院が建った時に、僕らは植えられたんだ。

僕は五人兄弟の末っ子だった。

一郎兄さんが一番初めに植えられた。

その次が二郎兄さん。

三郎兄さんがその次で、四郎兄さんの次が僕で、やっぱり五郎と名付けられた」


健太郎君はくすっと笑いました。


「五郎。素敵な名前だよ。ハクモクレンの五郎」


ハクモクレンは恥ずかしそうにしながら、続きを話しました。