―――――― ――――――――― 「バイク降りろ。」 そう、結衣が言ったのは馴染み深い、少し前まで毎日のように通っていた屋敷の前で。 ここにきて…少し蓮弥に悪い気がしてきた。 蓮弥もこちら側に…それはおそらく嘘ではないはず。 けれど、少しの間でも蓮弥から離れて、見捨ててしまっていたような感じが拭えなかった。 ポン。 そんなとき、誰かが俺の肩を叩いた。