机の脚に自分の足を引っ掛けて、バランスを崩したあたしは。
 バシャァッ……
 水をこぼしてしまった。
 しかも、それは…
「あっ…ああっ!!!」
 よりにもよって、西野くんの作品の上。
「ごっ、ごめんなさい! ほんとに…ごめんっ」
 ひたすら謝るあたしに、
「大丈夫ですよ。 書き直せますから。 気にしないでください」
 西野くんは、いつものように笑って言ってくれた。