―5日後―
『よし』
「やったぁ~♪」
どうやら赤点はなかったみたい。
「葉穏ちゃん、ありがとー♪」
『ありがとな葉穏!』
「いえいえ♪」
二人とも嬉しそうにテストを眺めている。
よっぽど、嬉しかったんだろう。
「梁、数学63点!」
『俺は、数学61点!』
はぁ~…
疲れたなぁ…
私は屋上の壁にもたれた。
『まぁ、良かったんじゃねーの?』
影途が隣に来て話しかけてくれた。
珍し…
いつも遠くから私を見つめるだけなのに。
「うん」
すると影途は私の髪をポンポンと撫でた。
『頑張ったな?バカ葉穏』
「むっ!」
こうして私たちのテストが終わった。