ふと横で梁はワークに向かってぶつぶつ呟いていた。
いや、愚痴ってる??
耳を澄ませてみると………
「いったい誰が勉強って言葉作ったのよ。テストテストテストうるさい。この世から勉強なんてなくなればいいのに。なんで大人になって使わない勉強を覚える必要があるの?」
等々、いっぱい愚痴っていた。
「や、梁~?」
ハッ!!とした顔で簗は私をみた。
我に帰ったみたいだ。
「あっれ~?
おかしいなぁ~…私何してたっけなぁー?はははは…」
梁は笑いながら惚けた顔で、ワークをシャーペンで何度も何度も突き刺している…
梁って本当は…
『出た!ウラ梁!』
煌が笑って答えた。
どうやらそうらしい。
勉強になると、ウラ梁ってのが出てくるみたいだ。
新しい、見てはいけない梁を見てしまった。