そこには、煌の姿があった。
どうやら想像した通り一人で掃除しているようだ。
『あれ?松井に葉穏じゃん?』
煌は少し驚いた様子だった。
「煌くんいい加減、松井ってやめよ~?
もう9年間の中じゃん…」
「9年間!?」
9年間って事は、小学校から同じって事?
「うん!煌くんと簗は小中高一緒だよ~」
「そうなんだ!」
何か腐れ縁ってな訳でもなさそう。
別に嫌がってるようには見えない。
『何か松井で言い慣れたけど、じゃあ…梁!』
「そっちの方がいい♪」
でも梁はなんで煌の事、くん付けなんだろう…
まっ、いっか?
梁はまた微笑むと、初めて見る屋上に目をキラキラさせた。