よりによって一番見られたくない人に…



「あっ、煌くんはまだ帰ってないはずだよ?」


「えっ?」


「ほら♪」



簗は窓側の一番後ろの席を指差した。


私は窓側の一番前だ。


後ろを振り返って見ると、煌の鞄が置いてあった。



「…もしかして」



勢いよく私は立ち上がり、廊下を走った。




「なんだろう~、面白そう♪」



梁は葉穏を追いかけた。