「ま、松井さん!?」
びっくりして私は椅子から落ちてしまった!
【ガタンッ】
静かな教室に響く音…―
「痛った~」
上手く頭を打たない倒れかたをできたから、少しはまし。
椅子から落ちるなんて、いつもクラスのバカが一人か二人がやる事。
それをしちゃうなんて…
「大丈夫?」
松井さんは私に手を差しのべた。
「ごめん…」
「いいよいいよ」
私の手を引っ張り、体を起こしてくれた。
「あっ、松井さんはやめよ~?
これからは梁(やな)でいいよ♪」
「やな…?」
「うん♪だって葉穏ちゃんは友達だから」
友達…。
「本当に?」
「うん!」
梁はニコニコ笑ってピースサインした。