そして最後の大花火が上がり、打ち上げ花火は終わってしまった。




「花火、綺麗だったね?」


『あぁ。
誰かと一緒に花火なんて見たの、何年ぶりだろうな…』




私もそうだ…




私は寂しそうに俯く影途の手を握った…




「もう、一人じゃない」


『葉穏が隣に居るもんな』


「私の隣にも影途が居る。
だから一人じゃない…、それに煌と梁もいる」




一緒にいれる大好きな友達がいてくれる、それだけで幸せ…



出会えて良かった。




『あぁ』


「影途…好きだよ」


『やっと言ったな?』




ニヤリと笑った影途。


ずっと近くに居てくれる気がしたんだよね。


手を離さずずっと握っててくれそう。




「大好き」


『俺も』




そして二人で笑いあった。