お弁当はあまり好きではない。


なんて言うか…


レパートリーがないから。


お菓子は作れても、料理があまりできない。



『あっ!
この前の卵焼き焼きじゃん!』


「えっ?」



煌は私のお弁当に入っている卵焼きを指差した。


欲しいのだろうか?



「いいよ、あげる!」



そうすると、煌は嬉しそうに卵焼きを口の中に放り込んだ。



『やっぱり旨い!
この卵焼き、普通に100個は食べられる』


「ウソつけ!」


『ついてない』



二人顔を見合わせる……




「ふっ」


『ハハハ』



屋上に2人の笑い声が響き渡った。