聞こえてきた声は思いもしない人だった。




「影途」



なんで、なんで影途が?



《『さっき煌に訊いた』》



「煌が…?」



《『中井と田島だな』》



えっ……


私、名前言ってないはずなのに。



《『俺、中学の時に何回か葉穏が中井と田島になにかされてるの見た事あったんだ』》



「嘘」



《『あの時は助けられなくて本当にごめん。
でも、今回は絶対助けるから』》



ッ…………



「影途?ねぇ、影途!」




電話は切れていた。



そんな…



まさか!