「葉穏ちゃん、そろそろあがろうか!」
「あっ、はい!お疲れ様でした」
着替えを済ませて、私は裏口から出た。
「今日は暇だったなぁ」
『お疲れさん』
ぱっと顔をあげるとそこにはまだスウェット姿の影途がいた。
「まだ着替えてないの?」
『いや、だってもう5時だぜ?』
はぁ、まぁ髪はちゃんととかしたみたいだしいいか。
黒の半袖のTシャツにダボっとしたグレーのズボン姿の影途でも、私は何故かかっこいいと思ってしまう。
それに胸元から光るネックレスが綺麗だ。
『ん?これか?』
そう言って影途は自分の首から下げているネックレスを外し、私の首に付けた。
「えっ!?」