あんたに聞いても、どうせ答えなんて出てこない。 聞くだけ無駄。 『例えば、何がわからないんだ?』 「例えば、なんで人は死んだ人のお墓の前で、話しかけるの? 話しても返事は来ないのよ?」 私の言った事は誰もがよく見る光景だけど、私はいつも気になっていた。 不思議で不思議で堪らなかった。 『確かにな。言われてみれば…』 「ほら、やっぱりわかんないじゃん」 聞くだけ無駄だった… 『でも…』 渋谷は口を開いた。