いつも物静かの影途は今日はちょっぴり優しい。



『今日バイトは?』



少し落ち着いた私に影途は聞いてきた。



「あるよ…」



正直行きたくない。


こんな状態で笑顔でレジなんかできない。


でも、行かなきゃダメだよね。



『今日は休め』



影途が私の頭を撫でながら言った。


その手は大きく、優しい手だった。