そして 赤く橙色をした木漏れ日が 明乃と透里を照らしていた



気分も乗らない

笑顔も作れない


けど隣にいる透里は――


幸せそうで

愛しそうで



なにより 自分が欲しかった“田口”を持っている



別に透里が悪いわけじゃない





だけど…――


ド  ウ  シ  テ  モ



ト  オ  リ  ガ  イ  ナ  ケ  レ  バ



――って 思ってしまうんだ





親友を そうゆう目でしか見れない自分がバカみたいだ…――

キュゥ…――


急に胸が苦しく 切なくなった




そして 今まで我慢して来た思いが 溢れんばかりに出てしまった



「あ…明乃?どうした…」

『ごめん…』

「ぇ…?」


我慢できない

今まで思ってきたことが 嫌でも言葉に…――



『うち…、透里にいっぱい嘘ついた…』

「…」

『うち…、“透里と田口のこと応援する”って言ったけど……、内心全然してない!』




滴る涙

溢れる思い

静まる透里









この場は 誰にも止められなかった