『なーつーめぇ…、どーしよぉ…』
「うわ!どーしたのその目…」
明乃は『やっぱり目立つ…?』と言いながら 目に触れた
湿っぽくて なんだか熱い
だけど どんなに涙を流したって 無駄なんだ
田口は 心配なんてしてくれない
するとしたら 透里に…――
だからこそ誤って もとの関係に戻さなきゃいけないんだ
前に進まなきゃいけないんだ
立ち止まっていたら 道はそこで閉ざされてしまう
どんな結果になっても そうゆう運命だったんだ
だから 何があっても進まなきゃならないんだ
ナ ラ ナ イ ン ダ
明乃は 体中の思いを 溜息として吐き出した
『うち…もう何したらいいんだろぉ…』
「うーん…」
棗は深く悩んで 明乃の肩に手をそえてくれた
「やっぱり、田口に誤った方がいいよ…」
明乃は 田口の方に 目を向けて見た
相変わらず笑顔でいる彼のせいで また胸が苦しくなったんだ
面と向かって誤るのが…恐い…
背筋に寒気が襲ってきた
今度は 田口の口から「付き合ってるから…」なんて言われるんじゃないかと――
『面と面で話すのは…ちょっとやだなー…』
「じゃー…どうすんの?」
1回 重たい瞬きをしたあとに 口を開いた
『やっぱり…手紙書こうかな…』
「手紙?」
『うん…。それしかないかも…』
棗は 軽く間をとってから「そっか…」と呟いた
届けばいいな
私の思い――
私の願い――
田口…ごめんね
ゴ メ ン ネ