「なーんか変…」
『うん…、だよねー』
あからさまに 様子が変だよ
慌てていると思ったら 今度は笑顔な田口――
変なの…
理由も教えてくれないし でも いいことがあったのは確かだ
なんでだろう――
彼の笑顔を見ると一緒に笑顔になっちゃう...
不思議だね
それほど田口が胸の中でいっぱいになっているのかな?
この日の空は すんだ色をしていた
雲1つないで 真っ青な色
「それにしても、田口…笑顔だねー」
窓際から 空を眺めていた明乃も もう1度 田口の方に目を向けた
男子や女子とじゃれ合っていて 頬を赤めていた
――かわいー…
あの笑顔は 人を引き付ける気がする
好きな人だから特別かな?
でも そんな気がしないんだ
田口の笑顔を見るたびに 明乃まで幸せになれたんだ
ナ レ タ ン ダ
そう…
この日の放課後まではね――