【妃菜side】

「痛かった…(涙)」

「うんうん、痛かったね。頑張れてえらかったね」

先生は治療や処置を頑張って終えると、お兄ちゃんと同じように抱きしめて頭を撫でてくれます。

「よし、続きで、ブジー入れちゃおうか!」

「もうちょっと後でにしよ?」

またすぐに入れるのは嫌だったので、先生にお願いしてみたけど、即答で「ダメ!」と言われてしまい、ブジーを挿入されました。

そして電気が流された途端、またいつもの不快感がやってきました。

最近は常に先生が病室にいるので、ちょっとでもお股に手をもっていくと叱られるんです…

「先生?」

「ん?どうした?」

「いつ退院できる?退院したら、マッサージも注射もブジーもなくなるよね?」

「退院か?いつとは正確に答えられないけど、とりあえずまだだな。この間お兄ちゃんとも話してたんだけど、1~2ヶ月の予定だったけど、それは確実に延びると思う。現在の感じでは半年ちょっとぐらいかな?あと、退院後のことだけど、その時の状態によるから今の段階では何とも言えないけど、電気ブジーだけは退院後も続ける可能性は十分にあるかな?続けなくてもいいぐらいになった状態で退院できるなら、話は別だけど」

「それでも頑張ったら治るんでしょ?ブジーしなくていいようになるよね?」

「その可能性だって十分にあるよ。だから頑張って先生と一緒に治療取り組もうね」

こんな感じで、わたしの泌尿器科での入院生活は半年間続きました。

退院後は、日常的に電気ブジーはしなくてよくて、しばらくは1週間に1度の先生の往診の際にだけ電気ブジーとマッサージは受けています。

往診の日は1日家にいるので、排尿処置とマッサージの時以外はずっと入ったままなんですけどね…(汗)

あとは、月1回、再発しないためにお股の注射をされます。

わたしは、お兄ちゃん以外にも、このお兄ちゃんの友達でわたしの泌尿器科の担当の先生からも一生離れられないのかもしれません…