「・・・あ!百合!」


みーちゃんが待っててくれていた。


「みーちゃん先帰れば良かったのに。」

「いやーだ。百合と帰るのー」

「あーはいはい。」

そう返事をし
下駄箱から靴を取り出し履きながら


「てか、みーちゃん話せた?」

「えーうん・・・まだ。」

「そっか。行こ」

「うん!」


バス停まで20分くらいの道のりを
いつも通り喋っていると。

「ねぇねぇ、倍率どれくらいかなぁ?」

「は?」

「だーかーら!いしがみ君」

「あぁ。チラッと見てきたけどイケメンやったし結構たかいんちゃううん?」

「えーまじかぁ・・・」

「ま、がんばんな。」

「うん!応援してね!」

「あーはいはい。」



みーちゃんはこの後のことは
まだ知らない。
そう、あたしも・・・。