私はマサムネくんに別れを切り出した

黙って聞いていたマサムネくんは最後に呟いた

何となく分かってた、と




目を真っ赤にしているマサムネくんを見て

その場で泣いてしまったのは私のほうだった

マサムネくんは勝手な女だと思ったかもしれないけれど

実際そう思われても仕方が無い




新学期も始まり短期だったバイトも終わっていた私は

もうマサムネくんと会う事もなくなり正直ホッとしていた



ひどい女だと思うけれど私は身持ちが固いわけでも

大事にとっておきたかったわけでもないのだ



だって次に付き合った男性とは

会ってから一ヶ月もしないうちに関係をもったのだから



新しい彼は社会人だったので高校生の私から見たら

とても頼りがいのある大人の男性に感じた

そんな彼に私は夢中だった

がっつかれてもそれすら嬉しいと思った



マサムネくんには悪いと思う、悪いと思うけれど

結局のところ女なんてそんなモンなのだ


* * *  E N D  * * *