おっとりと言えば聞こえはいいけれど
少し頼りない所も私をイラつかせたし そのくせ意外に嫉妬深く
私の好きな芸能人の載っている雑誌のページを破って捨てられた事もあった
そして何より嫌だったのは
マサムネくんの態度が異性としてそのものになってしまった事だった
2人でいると男女の雰囲気にもっていこうとしているのが目に見えて分かる
私にはもちろん男性と経験は無かったし
マサムネくんも私の前に彼女はいたらしいがキス以上の経験は無かった
私だって興味が無いわけではない
ただ男に対して免疫のない私には
マサムネくんのがっついてくる感じがとても怖かった
けれどそれは マサムネくんの事を本当に好きでは無いからだ
そんな事は付き合う時に分かっていた事なのに
何となくで付き合い始め 今更再確認している私が悪い
会うたびに私を求めてくるマサムネくんを
その度に何とか誤魔化していたけれどこれ以上はもう誤魔化しきれない