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昌side

祐をとりあえず落ち着かせ話を聞いた。


「何があったんだ？」

「て、てんが…いきなり、キ、スして…」

「それで泣いてるのか？」

「それだけとか思ってるでしょ？」

「いや、そういうわけじゃ…」

「そうかもね。普通なら嬉しいんじゃない？かっこいい人からキスされるのは」

それから祐は続けて話す。

「でも、普通じゃないから。トラウマがあるし」

「トラウマ？？」

「うん。初めて付き合った人から遊んだ時にいきなり…キスもなく好きの言葉もなく」


「体だけ求められて…」

祐はもう涙を流していた。


「それから無理矢理…ごめん。これ以上」

「いいよ。話さなくて」

「だから…怖くて。天が…似てて」


「……祐。ほんとのこと言うと天はおんなじだ」

「…」

祐は黙りこんだ。


「だから気を付けろって言った。天は狂ってる。あいつも愛されたことがないから」

「ない？」

「俺らに近づく奴は大体が地位や金が目当てだったりする」


「だから遊びってお互いがわかってる。祐は違う。遊びにつかってほしくなった。だから言った」

「でも、天を拒んだら追い出されない？」

「そんなことするわけないだろ！追い出すなんて。祐はもう家族と一緒なんだから」

「……ありがと。昌」


祐は少し落ち着いてた。


「昌って本当は優しいんだ」

「一番優しいんじゃない？？(笑)」