天と離れた私は一人でイルカショーに来てた。



「さぁー!皆さん今からエサヤリをやりまーす!」

ショーのお姉さんが笑顔をふりまきながら言うと


会場は盛り上がる。

そんな中、私は一人どんよりしてる。



パンっ

肩を叩かれ振り向くと天がいた。


「お前も楽しくなさそーじゃん」

そう言って天は横に座る。



「どうして…」

「潤が迷子なるから一緒おれって」

「じゃー帰る?なんかもうイルカって気分じゃ……」


「俺なんか気にすんなよ!」

「気にしてないって!」

「あんだけパンフレット見てたのに今さらかよ?ほら座ってろ!」



天に言われた通り座ってイルカショーを見た。


「さぁー!ここで、皆さんにもエサヤリを体験してもらいたいと思いますー」


「やりたい方、手をあげてくださーーーい!」


ざわつく会場


「はい!そこのお兄さん!」

横を見ると天が手をあげていて
係員さんがこっちに来た。

「前へどうぞ!」

「あの…こいつもいーですか?」

「もちろん!さぁ!」



天に腕をつかまれ私は階段を降りていった。



「まぁー!カップルさんですか?」

「あ、いや…」

「はい!カップルです」

天はあっさりかえすと

「いい記念になるといーですね」


お姉さんにエサヤリの仕方を
教えてもらい、見ようみまねでやった。