バイトが終わり
夜道、一人で帰る。

さっきショッピングセンターで
裕はすごい悲しい表情

目は充血していて………


余計なお世話かもしれないけど
やっぱりほっとけない。



私は家へ着くと鍵を取りだし
中へ入った。

「ただいまー」

皆、上にいるのだろう。
誰もいなく、リビングから光が見えた。



ガチャッ

「ただいまー」

リビングの扉を開けると
ソファーに裕の姿。



「おかえりなさい」

「うん。」


なんだろうこの雰囲気
静かすぎて逆に話しずらい。


私は向かいのソファーに座り
この空気を取り壊す。


「何かあった?」

「その前にさ…祐は俺をどう思う?」

「え?」

「俺は強い?弱い?優しい?意地悪?」

「ごめんけど。それには答えれない」

静まる部屋の中


「だってまだ裕を知らないから。これから知るから」

「…そうだね」

「だから裕が落ち込んでたら気になる」

「…俺、彼女に捨てられたんだ」

「捨てられた?」

「他に彼氏ができたんだって」

「他って。裕は?」

「さー?俺は彼氏じゃなかったのかな?(笑)」


少し笑いながらも悲しい目をしてる裕



「俺かっこわる」

「カッコ悪くない!!いーじゃん」

「なにが?」

「捨てられても振られても裕はカッコ悪くない!カッコ悪いのは捨てた彼女」


「…………」


「まだ好きなの?」


「どうだろう。自分でもわからない。急にだし」


「まー。……そうだよね。」

「でもありがと!なんかスッキリした」

「ほんと?(笑)」

「うん!ほんと!祐、風呂入りなよ」

「あ、忘れてた(笑)」