「おいお前ら。落ち着けよ。」


「そっ、そうだよ。廉造も蒼君も落ち着いてよ。ね?」



ここで喧嘩はまずい。
いやここじゃなくても廉造と喧嘩はまずい。
静まり返ったこの場で、シンジとサヤカは必死だった。



「廉造。喧嘩するために来たんじゃないでしょ…。」

ビクビクしながら、私の肩に乗った廉造の手を祓った。





「うっせー黙れ。」



私に言ったのか、みんなに言ったのか分からなかったが、心臓がドキっとした。



やだ…怖い。