あたしは言葉が出なくなった。

好きじゃないけど嫌いじゃない。
不意に見せる笑顔にあたしはドキドキしてしまう。
だけど喧嘩はするし、自己中だ。




断るべきか・・・
承認するべきか・・・

どちらをとるか迷っていた。


頭の中でグルグル回って、
足音さえも聞こえなかった。






「廉造~。響~~。どこだーー?」


シンジの声で我に返った。
あたし達を探してる。
今、この状況を見られたらやばくない?!


「ちっ。来んじゃねーよ。クソがっ。」






え?




廉造の口悪い一言がちょっと怖かった。