「ま、待ってよ。みんな上で待ってるからさ。
 返事はまた今度でいい?」



「嫌なら嫌って言えよ。」



だから!
嫌なんじゃないって!!!
分かってよ~~~~。



「いま返事しねーとこの手離さねーよ?」





キッチンは静まり返って、
外で鳥が囀り、車が走る音しか聞こえない。


耳元では、廉造のかすかな息。

息を吐く度に、あたしの体はゾクゾクする。
全身の筋肉が緩んで、今にも立ってられなくなりそう。