「玲央はね、私の初恋の人なの。同じくらいの時に芸能界に入って仲良くしてもらってた」
同じくらいに入ったというのに玲央の仕事の覚えは人一倍でずっときらきらしてた
そんな玲央は雑誌を隔てて憧れる女の子の気持ちもわかるくらいかっこよくて私が好きになるのも無理はなかったはず
「だから、また好きになりそうになっただけ」
「だけ、ですか」
「...ですよ」
「今日放課後覚えとけよ」
そう言ってすたすたと長く伸びた廊下を歩いていく翔
恐ろしい、どこぞの魔王やらも恐れる雰囲気の持ち主
でも...
自然と笑みがこぼれる
また、こうやって話せて、ハグして、キスできてよかった